【社長コラム】タクシーの電子マネー化で失われる文化

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【社長コラム】タクシーの電子マネー化で失われる文化

先日、TOKYO MXのあるテレビ番組内で、マツコ・デラックスさんがタクシーについてとても興味深いことを言っていました。
以前から私も気になっていたことなので、ぜひとも皆さんにも考えてもらいたいなと思い、今回はこのテーマにさせていただきます。

テレビ番組の内容としては、クレジットカードの利用増加や、最近流行っている電子マネーの利便性などを伝える内容でありましたが、その中で、マツコ・デラックスさんはこんなことを言っていました。

「以前は、タクシーの乗車賃を支払うときに、「お釣りはいりません」と言っていた。それが見栄とかそういうものでは一切なくて、タクシードライバーさんに「ありがとう!」という感謝の気持ちを言葉ではなく、そのお釣りを渡すという気遣いで表現してした」のだと。

それが、電子マネーやクレジットカードによって、ピッタリしか支払うことができなくなり、この「気遣い」ができなくなってしまったと。

このようにマツコ・デラックスさんは電子マネーという利便性が生まれた裏に、気遣いという文化を犠牲にしてしまっているということに対して問題提起をされていました。

皆さんはどう思いますか?

実はこの問題は弊社がタクシーの業界でお仕事をさせていただいてから、私もずっと問題だと思っていました。
この問題はただの「気遣い」が薄れていき、人と人とのコミュニケーションが希薄になってしまうというものではありません。

タクシードライバーにとっては実はかなりの死活問題なのかもしれません。

タクシードライバーの給与体系はほとんどの場合、お客さんを乗せた得られた運賃(売上)の60%程度が給料となる「歩合制」というものです。ここでいう運賃(売上)というのは、あくまでタクシーの料金メーターで計算されたものなので、「お釣りをもらう=チップ」というものは、含まれておらず、100%タクシードライバーの給与となるのです。

ちりも積もれば~ではないですが、例えば、今までは1日5名のお客さんがそれぞれ300円ずつお釣りをチップとしてもらっていたタクシードライバーがいたとして、そのお客さんの全てが電子マネー化したとしましょう。
タクシードライバーは月に12日乗務することが一般ですので、

300円×5名×12日=18,000円
月に18,000円、年間で21万6千円も給料が変わってしまうのです。

計算してみると想像以上の金額に驚いた方も多いでしょう。20万円近く給料が下がるというのは大変なことですよね。
もちろん全てのタクシードライバーがこれに該当するというわけではありませんが、決してレアなケースではないのです。

チップという「心遣い」と一緒に失われてしまう、お給料。
電子マネーの利便性のうらには、このような問題があることを是非ご理解いただきたいです。

電子マネーの普及はきっととめられないでしょう。それであれば電子マネーでさりげなくチップという形で「心遣い」ができる仕組み、何かないものでしょうか?

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