【社長コラム】kmタクシーが新卒にすすめる「仮面就職」に見える業界の本質

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【社長コラム】kmタクシーが新卒にすすめる「仮面就職」に見える業界の本質

大手タクシー会社の国際自動車は、2015年卒の新卒向けに「仮面就職」を勧める独自の採用ページを公式サイト内にオープンしました。
今回は「仮面就職」とは一体なんなのか?国際自動車の意図とはなんなのか?をご紹介したいと思います。

そもそも仮面就職とは

俗語辞典によると、仮面就職とは以下のような意味だといいます。

仮面就職とは就職活動において希望していた職種や企業以外で合格した場合、本命の職種や企業は転職などの方法で狙いつつもとりあえず合格した企業に勤めることをいう。現行の仕事・会社はあくまで踏み台・腰掛けと考え、他企業への転職すること

ようするに、新卒の学生に対して、希望の企業に就職できない場合に、フリーターになるぐらいだったら、国際自動車で正社員としてタクシードライバーをやりませんか?全然一時的の腰掛けでも問題ないですよということです。

このように明確に「仮面就職」をOKだと公言する企業はなかなかありません。では一体なぜ国際自動車はこのような斬新は採用活動を行うに至ったのでしょうか。

タクシー業界を襲う高齢化問題

その答えは明確です。それはタクシー業界の従事者の高齢化問題です。
東京ハイヤー・タクシー協会の発表によると、東京都内のタクシードライバーの平均年齢は58.2歳となっており、一般企業で働いている方ならお分かりのとおり、かなりの高齢化が進んでいます。この高齢化は毎年着実に進んでおり、このままいくと5年、10年先には60歳を超えてしまうのは、避けられない状況なのです。
詳しくはタクシードライバーの平均年齢のレポートへ

このような状況のため、タクシー業界では、いかに若い人材を採用するかというのが大きなテーマになっているのです。

新卒でタクシードライバーをやる意味と仮面就職を勧める理由

ここからは私の個人的な意見なのですが、新卒の学生がフリーターをやるぐらいならタクシードライバーをやったほうが良い理由と、それでも仮面就職を勧めたい理由をお話します。

まず、新卒の学生がタクシードライバー!?と思う方も多いかもしれませんが、私はピッタリなんじゃないかな?と実は思っています。
その理由は次のとおりです。

タクシードライバーは未経験でもなりやすい

タクシードライバーになるには2種免許が必要ですが、その条件は、普通免許を取得して3年以上経過していることのみで、条件さえ満たしていれば、教習所に行って取得することができます。また、合宿で取得すれば10日程度で取得することも可能です。
免許の取得には20~25万円程度かかるのですが、タクシー会社が全額負担してくれることがほとんどですので、実質免許をする人にとっての負担はゼロです。このようなタクシードライバーへのなり易さがオススメする理由のその1です。

他業種の新卒より稼げる

2つ目の理由は、同じ時期に就職活動をしていた学生よりもタクシードライバーのほうが稼げる可能性が高いということです。
大学を卒業した新卒の一般的な給料は月給で20万円程度で、賞与を入れても年収300万円に満たない企業が過半数だと言われています。
一方タクシードライバーの給料はというと、例えば東京の場合は、全くのタクシードライバー未経験の人が転職すると、だいたい400万円程度のお給料を得られると言われています。もちろん歩合制という特殊な給与体系ではあり個々の能力差はあるのですが、他業種のような300万円を切るということは少ないと思われます。

経営者視点での考え方や、ビジネススキルが身につく

このメリットが一番大きいと思うのですが、タクシードライバーをやると、経営者視点が身につきます。
タクシードライバーは毎日自分でお客さんを乗せ、その売上に比例して給与が支払われます。いわば個人事業主のようなものです。
他の新卒が一般企業で固定給で働いている間に、このようなスタンスで仕事をすることは、新卒として大きく今後の成長に繋がるといえるです。
また、その売上を上げるためには、コミュニケーションを磨いたり、お客さんを獲得するために、情報を収集したり、分析するマーケティングのスキルも必要でしょう。これらのスキルは他の企業でも必要になるものであり、これらを全て当事者として学べる環境は、実は新卒にこそ向いているのだと私は思います。

ではなぜ仮面就職をすすめるのか

このような新卒向きの環境にも関わらず、なぜ仮面就職をすすめるのかというと、ここにも理由があります。

キャリアアップが難しい業界

一番はこの理由だと思います。他の企業であれば、営業職を経験して、その後企画職、バックオフィスもしくは、肩書きとして、平社員からチームリーダー、事業責任者というようなキャリアアップ制度があり、それを目指して新卒社員は働くのが一般的なように思います。
逆にいうとそのようなキャリアアップの制度があるからこそ、企業にて長く働けるのでしょう。

そういった意味では、タクシードライバーは、経験を積んで優秀なドライバーになった後のキャリアで管理職や本部の役職に着くというのはほんの一握りで、ほぼ100%がタクシードライバーをやり続けるということになります。
そういった意味では、慣れれば安定して稼げるというタクシードライバーの大きなメリットはあるものの、「夢」多き学生には少し抵抗があるのも事実でしょう。

これこそ、今のタクシー業界に若者が集まらない本質だと私は考えています。

しかしながら、今回のこの「仮面就職」を前面に押し出す戦略というのは、とても斬新ですし、個人的にはすごく好意的に捉えています。
若者が長くは働きづらいというようなネガティブな論調で書いてしまいましたが、裏を返せば、どうしても転職したい企業がある人、夢があって今アルバイトで食いつないでいる若者、俳優やアーティスト志向の若者などには、まさしく「仮面就職」としてピッタリだと思います。

タクシードライバーの免許を取って、経験を積んで稼ぐことができるようになれば、いろいろチャレンジをして失敗しても「タクシーで稼げるから大丈夫!」という精神的な保険にもなるという意味ではベンチャー志向の学生や独立したい学生なんかにも向いていると思います。

今回の国際自動車の取り組みで、世の中の注目が集まればいいなと思う一方で、新卒が一生タクシー会社で働きたい!と思うようなキャリアプランを作っていくことがこれからのタクシー業界に課された大きな使命だと思います。

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