宮崎県の運送・配送ドライバー求人

宮崎県は九州地方の南東に位置しており、北西に走る九州山地の谷間から豊富で良質な水がいくつもの川となり日向灘に向かって流れ込んでいます。山岳地帯が多く、山林・原野は総面積の74.6％に及んでおり、県北から県央西部域までの広い範囲には祖母山をはじめとした九州山地が、県央東部には宮崎平野が広がり、県南一帯には鰐塚山地、県南西部には霧島山を中心とする霧島火山群があり国立公園に指定されています。海岸線は長さ約405キロメートルで、北部と南部にはリアス式海岸があり養殖と遠洋漁業が広く行われています。平均気温が高く温暖な気候に恵まれ、日照時間・快晴日数は全国でもトップクラスにあるなど優れた自然条件を有しており、観光地としても人気の高い県となっています。高速道路は、九州縦貫自動車道、九州横断自動車道、東九州自動車道が走っていますが、九州地方で最も道路改良率の低い県となっており令和3年3月末時点で高規格幹線道路の供用率は74%と低く、著しく道路整備が遅れています。また、高速道路で結ばれていない都市間の多くは所要時間1時間以上を要しており、地域間の交流促進に向けた国県道の整備推進が強く求められています。物流業界では、人手不足により県産品の長距離輸送が困難化しており、人材確保やパレット活用等による安定的な長距離輸送体制の構築と大都市圏からの直送化など下り荷の確保による物流効率化の推進にむけて取り組みを行っています。

厚生労働省が発表した「賃金構造基本統計調査」によると、令和2年の大型トラック運転者の平均年収は約454万円、中小型トラック運転者の平均年収は約419万円となっていますが、宮崎県は、大型トラック運転者の平均年収が約396万円、中小型トラック運転者の平均年収は約317万円となっており、全国平均より低い結果となっています。運送業界全体の平均年収は様々な調査結果がありますが、およそ380万円～450万円ほどと言われており、日本の平均年収と比較すると低い傾向にあります。全国におけるトラックドライバーの平均年間所得額は全産業平均と比較して大型トラックのドライバーで約1割、中小型トラックのドライバーで約2割低くなっており、宮崎県においても全国同様の状況にあります。基本的にトラック運転手の給料は、大型トラックや長距離運転、けん引などの運転技術が必要とされる仕事に就くことで上昇する傾向にあります。給料アップを目指すには、仕事の選択肢を広げる努力がポイントになります。

国土交通省の統計データによると、令和4年3月時点の宮崎県内の一般貨物運送事業者数は464事業者となっており、九州地方では一番少ない事業者数となっています。以前より国内の物流を支える中小トラック運送業者の経営環境は厳しさを増しており、人手不足が深刻化しているうえ、ドライバーの高齢化が進んでいます。また企業間の顧客獲得競争が激化しているほか貨物の小口化や日時指定の増加など荷主ニーズが多様化しており、さらには運行の安全確保に向けた取り組みや、環境問題に配慮した環境負荷の低減がより求められるようになってきています。原油の高騰も後押しして運送事業者は非常に難しい課題に直面しています。また、大都市圏からの貨物の多くは大都市圏の運送事業者によって輸送されているため、宮崎県の運送事業者の多くは帰り荷の確保が困難となり、途中の地域で様々な貨物を積み卸しながら陸路を走って宮崎県まで帰ってくるというハンディキャップを抱えており、帰り荷の確保に向けた対策が求められています。人口減少等によるトラックドライバー不足に対応するため、パレット化等による省力化やトラック隊列走行など先端技術の活用など一度に輸送する量を拡大することにより物流コストの低減を図り、高速道路や港湾の整備の進捗を見据えながら効率的に荷寄せを進めることが求められています。

平成27年全国貨物純流動調査によると宮崎県発貨物の貨物量は約453万トンで、輸送先の割合としては九州沖縄圏が46％、近畿圏が14％、関東圏が12％となっています。宮崎県着貨物の貨物量は約704万トンで、発送元の割合は九州沖縄圏が63％、中国圏が17％、近畿圏が７％となりました。宮崎県の年間出荷量を輸送機関別にみると約75％がトラック輸送での出荷となっており、宮崎県と県内含む九州地方、中国地方との間はトラック輸送が中心で、その他の地方との輸送にはフェリーやRORO船等も利用されています。宮崎県着の貨物の多くは、日本各地から一旦九州北部に集約され、そこから九州各県分に分けられて宮崎県に届いている流れとなっています。業種別に物流の動きを見ると、製材業は、九州圏内へ運ばれる貨物の8割以上が陸上輸送となっており、関西圏から首都圏へは陸上輸送が約4割、カーフェリーやRORO船を利用した海上輸送が約6割となっています。利便性や輸送コスト、航路の観点から、県外港も多く利用されている状況です。農業や畜産業では、県外向け出荷の多くがトラックにより輸送されています。水産業では、サバ等のまき網漁獲物やカツオ・マグロの他、ブリ、カンパチ等の養殖魚を県外に多く出荷しており、魚の鮮度保持のためにトラック輸送又は空輸が主流となっています。いずれの業種も、トラックドライバーの不足や高齢化、改善基準告示の遵守により、今後の遠隔地への輸送が困難となりうることが懸念されています。

宮崎県内のトラック運転者の有効求人倍率は3.03倍となっており、全産業平均を大幅に上回っている状態です。求職者にとっては事業者が選べる環境にありますが、トラック運転者は、全産業と比較して低賃金・長時間労働など、厳しい労働環境にあり、運転する車の大きさや走行距離や働き方によって収入が変動するため、自分の保有している資格や希望する収入・働き方、体調面を考慮して選択するとよいでしょう。宮崎県では、運送ドライバー不足により県産品の長距離輸送が困難化していることをうけて、「ホワイト物流」推進運動など国の施策等との連携や宮崎県トラック協会を通じて労働環境を整備・改善し物流の現場を支えるトラックドライバーの確保を図る取組を促進し、荷主や物流事業者、行政等が相互の状況を理解し物流課題等について意見交換する場を設けるなどの活動をおこなっています。また、物流の省力化も推進しており、手積み・手卸しによる荷役作業の多い農産品輸送については、パレットを用いた輸送に変更することで省力化できるよう荷主との調整や実証等の取組を促進し、トラック1台で通常の2台分の輸送が可能なダブル連結トラックなど省力化が図られる輸送手段についても宮崎県内への導入を視野に入れながら情報収集や関係者との情報共有等に努めています。さらに後続車有人トラック隊列走行システムの導入も視野に入れ情報収集や関係者との情報共有等に努め、クラウドサービスなどICT技術の活用による業務の省力化を促進しています。