長崎県の運送・配送ドライバー求人

長崎県は九州の西北部に位置しており、北東部のみ佐賀県に接し、東は島原半島、南は長崎半島、西海上には五島列島・壱岐島・対馬などがあり三方を海に囲まれています。多くの半島と島々からなる豊かな自然と美しい景観が有名で、県面積の約9割が山地や丘陵であり、1割ほどが低地という地形が特徴的です。海岸線は多くの半島や岬と湾から形成されており、海岸線の長さは約4,184kmで、北海道に次ぐ全国2位の長さを誇ります。島の数は日本一を誇り、五島列島、壱岐島、対馬など594の島があります。透き通った海に囲まれた美しい島々には、自然や歴史、豊富な魚介類などたくさんの魅力が詰まっており、朝鮮半島や中国大陸に近いため古代より海上交通の要衝として交易・交流の拠点となっています。また、長崎県は最西端にあることから交通ネットワークの端末部となっており、大都市圏まで遠く、陸路でのアクセスは佐賀県に限定されており全国的にも特殊な地理的特性を有しています。そのため、ネットワークの速達性・安定性は十分と言えず、さらに各半島や離島地域においては高速交通ネットワークから遠く離れていることから、地域間の交流に大きな支障となっており、有明海や早崎瀬戸などを隔てた熊本県、鹿児島県との地域間交流には航路も重要な役割を担っています。

運送業界全体の平均年収は様々な調査結果がありますが、およそ380万円～450万円ほどと言われています。全国におけるトラックドライバーの平均年間所得額は、全産業平均と比較して大型トラックのドライバーで約1割、中小型トラックのドライバーで約2割低くなっており、長崎県においても全国同様の状況にあるものと思われます。厚生労働省が発表した「賃金構造基本統計調査」によると、令和2年の大型トラック運転者の平均年収は約454万円、中小型トラック運転者の平均年収は約419万円となっていますが、長崎県は、大型トラック運転者の平均年収が約401万円、中小型トラック運転者の平均年収は約379万円となっており、全国平均より低い傾向にあります。基本的にトラック運転手の給料は、大型トラックや長距離運転、けん引などの運転技術が必要とされる仕事に就くことで上昇する傾向にあります。給料アップを目指すには、仕事の選択肢を広げる努力がポイントになります。

国土交通省の統計データによると令和4年3月時点の長崎県内の一般貨物運送事業者数は、513事業者となっています。長崎県の人口は、1960年の176万人をピークに全国より約50年早く減少が始まっており、2015年には138万人にまで落ち込みました。そのためトラック運転手の人材不足もかなり深刻化しています。以前より国内の物流を支える中小トラック運送業者の経営環境は厳しさを増しており、人手不足が深刻化しているうえ、ドライバーの高齢化が進んでいます。また企業間の顧客獲得競争が激化しているほか、貨物の小口化や日時指定の増加など荷主ニーズが多様化しており、さらには、運行の安全確保に向けた取り組みや、環境問題に配慮した環境負荷の低減がより求められるようになってきています。また、原油の高騰も後押しして運送事業者は非常に難しい課題に直面しています。

令和2年の貨物地域流動調査によると、長崎県の貨物流動量は3,337万トンでした。そのうち長崎県内発着の貨物輸送量は2,705トンで貨物流動量の約8割を占めています。貨物流動を輸送機関別にみると、トラックが貨物輸送の約75%を占めており、全国平均の90%に比べると低くなっています。これは、三方を海に囲まれた長崎県ならではであり航海運業も県内物流を支える重要な輸送機関であることがうかがえます。製造業では、主産業である造船業の伸び悩み等により製造品出荷額が低迷していますが、県央地域や西九州自動車道の整備が進む県北地域などでは企業立地が進み、さらには道路整備を見据えて新たな工業団地が整備されるなど今後の発展に向けた積極的な施策の展開がなされています。また近年、農産物の出荷量・出荷額が大きく増加しており、全国有数の農業地域である県央・島原地域では、今後も成長が見込まれています。水産業においては、海面漁業・養殖業で全国3位の産出額を占めており、現在も、鮮度確保の取り組みやブランド化による付加価値向上など、水産県長崎の更なる発展に向けて取り組んでいます。

長崎県内のトラック運転手の有効求人倍率は、全産業の約2倍と高水準に上っているため、求職者にとっては事業者が選べる環境にあります。トラック運転者は、全産業と比較して、低賃金・長時間労働など厳しい労働環境にあり、運転する車の大きさや走行距離、働き方によって収入が変動するため、自分の保有している資格や希望する収入・働き方、体調面を考慮して選択するとよいでしょう。長崎県では、長崎スタジアムシティプロジェクトなどの民間開発、佐世保地域への特定複合観光施設の誘致などにより、九州各県との連携強化や増加する国内外の交通需要への対応が求められ、2022年秋に開業した九州新幹線西九州ルートや空港・港湾などの交通拠点の連携強化・機能強化が必要となってきます。都市部の交通渋滞に対策としてはICT等の技術や収集データの積極的な利活用を推進し、広域的な道路ネットワークについても平常時及び災害時に収集されたデータも活用しながら効果的かつ効率的な施策の展開に努めています。さらに、自動運転やICTを用いた先進技術の導入をはじめとしたモビリティを、１つのサービスとしてシームレスにつなぐ新たな移動の概念であるMaaSを活用することで、移動の利便性向上や地域の課題解決のために新たな道路施策を検討しています。長崎県トラック協会では、トラック業界の人材不足に対して、国土交通省が示した「標準的な運賃」の収受により、ドライバーの労働環境を改善し、事業者が正当な評価を受けて事業継続できるように行政や荷主等に共有し、適正な運賃・料金を収受できる環境にむけて取り組んでいます。