徳島県のタクシードライバー求人

徳島県下には6つのタクシー営業区域があり、その中でも県庁所在地である徳島市を含む徳島交通圏には多くのタクシー会社があります。令和3年3月31日時点の徳島県で事業許可を受けている法人タクシー会社数は99社、車両台数は1,052台、個人タクシーは56台となっています。徳島県では、平成29年4月から、県下の法人および個人タクシー事業者において、「安全運転」、「接客マナー」および「徳島の観光知識」についての研修と試験に合格した乗務員を認定する「徳島県おもてなしタクシー認定制度」が導入されています。この認定を受けた乗務員が乗務するタクシーには、徳島県のマスコットキャラクターである「すだちくん」が描かれた認定ステッカーを車両に掲示しています。また、配車窓口の一本化を図る「おもてなしコールセンター」を設置し、20事業者が参加した実証実験が行われています。これは、より安全で快適な徳島観光を楽しんでもらうこと、日頃の移動にも利用してもらうことを目的として行われています。

令和3年10月1日時点の徳島県の推計人口は711,988人で、その内およそ三分の一の人口が県庁所在地の徳島市に居住しています。そのため、徳島市内では、日常的にビジネスや通院、買い物で出かける利用客を見込めます。加えて、新町などの繁華街もにぎやかで、周辺都市から飲食を目的に徳島市内に向かう利用客も見込めることから、非常に魅力的なエリアといえます。また、県外から訪れるお遍路巡りなどの観光客による貸切り利用も見込まれます。特に徳島県おもてなしタクシー観光プランでは、貸切りでの利用の前提で、県内各地のホテルや空港等を出発地として、観光名所を周遊する全8プランが用意されています。このことは、徳島県観光情報サイトでも広く案内されています。

長距離を利用するケースとしては、鳴門市には本州と四国とを結ぶ鳴門海峡大橋があり、大阪や兵庫といった本州方面へのビジネスや観光を目的とした長距離移動の利用客が見込まれます。

タクシーの営業区域の一つである徳島交通圏では、居住人口がそもそも多いことにより、日常使いによる利用数が一定数見込めることに加えて、「徳島県おもてなしタクシー」による観光地巡りに利用する乗客も想定されます。特に、毎年夏に県内で開催される「阿波おどり」には、多くの人々が訪れて賑わうので観光客などの乗車機会が増加することから売上げアップのチャンスです。また、徳島県内のバスは最終便が早いので、市内での飲食を楽しんで、終電を逃してしまった人たちによる帰宅時のタクシー利用が期待できます。

徳島県は、四国の中で最も兵庫県や大阪府との距離が近いということもあり、県内に限らず他県からのタクシー乗務員の就職に、魅力的なエリアとなっています。正社員でのタクシー乗務員を目指して、県内のタクシー事業者への就職活動をする際には、どこの交通圏にあるどこの会社が良いのかを見定めることが重要です。勤務形態や賃金形態、新任者向けのトレーニングの有無といったことについて、事前に情報収集をしましょう。その他、例えば二種免許を所持していない場合は、二種免許取得に向けたサポートの有無を事前に確認しておくと良いでしょう。参考までに、徳島県のタクシードライバー（運転手）の平均月間給与は171,100円、賞与を含めた平均年収は2,053,200円となっています。(※)就職情報サイトなどを利用して、関連する様々な情報を精査して、自分の希望に合ったタクシー事業者を選びましょう。
※ (一社)全国ハイヤー・タクシー連合会の調査による

四国地方の東部に位置する徳島県は、県北部の徳島平野と県南部の那賀川平野を除いて、山地が全面積の8割を占めるという極めて平野部の少ない地形となっています。剣山をはじめとした1,000メートル超の山が連なる四国山地は、西日本でも有数の山岳地帯であることから、徳島県から四国内他県への移動には時間を要していましたが、四国縦貫自動車道などの高速道路網が整備されたことにより、車での移動のしやすさは大きく改善されました。

徳島県内は、公共交通が必ずしも便利とはいいがたい状況があるため、県内の人口当たりの自動車保有台数は多く、通勤や通学、買い物などはほぼ自家用車で出かけることになるため、特に徳島市周辺における交通渋滞は、朝夕の通勤時を中心に激しい状態です。 これは、国道11号、55号、192号の3本の国道が徳島市中心市街地でぶつかるためで、三方から一点に集まる構造となっていることに起因しています。また徳島市周辺部は、吉野川をはじめとして大きな河川があるため、限られた橋を通るルートにどうしても交通が集中してしまい、局所的な渋滞も頻回に発生している状況となっています。

【粟国、長国から阿波国、そして徳島県へ】
その昔、県北部では粟が多く収穫されたことから「粟国」（あわのくに）、県南部は「長国」（ながのくに）と呼ばれていました。その後、周辺地域の統合や整理を経て、明治13年3月に現在の徳島県が発足しました。徳島県は、古くから藍染などが盛んに行われており、大阪商人との交流が盛んでした。また、徳島藩は倹約を奨励していたことから、県民性は質素倹約、値切り体質で借金嫌いという保守的な人が多いとされています。

【豊かな自然と阿波踊り】
徳島県には四国山地中第2位の高山である「剣山」や、2億年の時間をかけて吉野川の流によって創られた約8kmにわたる渓谷の「大歩危 小歩危」があります。その他、大潮の時には渦の大きさが世界最大級の30m程にもなる「鳴門の渦潮」など、多くの雄大な自然が魅力のひとつとなっています。また、「阿波踊り」は徳島県発祥で400年の歴史を持つといわれており、海外からも多くの観光客が訪れています。中でも「徳島市阿波おどり」の開催期間には、100万人以上の観光客が押寄せることから、市内各所が大変な賑わいとなります。

少子高齢化や若者の都市部への流出に伴う人口減少という問題もありますが、豊かな自然や阿波踊りに代表される観光資源と、医薬品や食品といった産業もあり、将来に向けた魅力ある県を目指す取り組みも行われているところです。本州からの観光やレジャー、ビジネスで訪れる人にとっても魅力的な地です。