タクシー運転手はどんな資格が必要?

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タクシー運転手はどんな資格が必要?

「二種免許」の取得がタクシードライバーの絶対条件です。東京23区や横浜市や大阪市など人口の多い地域のタクシー会社で働くためには「地理試験」に合格することが必要です。

ここでは、その「二種免許」と「地理試験」に関してと、タクシードライバーに必要なスキル面について解説致します。

「二種免許」とは

自分の車を運転するのに必要な免許は「第一種運転免許」、タクシーやバスのように“事業としてお客様を乗せてその対価としてお金を頂く場合”に「第二種運転免許」が必要になります。

一般的な乗用車を運転する際に必要になるのが「普通自動車第一種運転免許」なので、タクシー運転手として働くには「普通自動車第二種運転免許」が必要、ということになります。「二種免許」が必要とされる車両には、一般のナンバープレートとは異なる商業ナンバーがつけられています。

二種免許については、道路交通法の第八十六条に次のように規定されています。

『旅客自動車であるものを旅客自動車運送事業に係る旅客を運送する目的で運転しようとする者は、当該自動車の種類に応じ、第二種免許を受けなければならない。』

あくまで旅客自動車としてお金をもらってお客様を運ぶために必要であり、家族や友達を乗せることは事業目的ではないので一種免許で問題ありません。お客様を乗せずにタクシーを運転するだけであれば二種免許は不要です。あくまで、お客様を乗せてお金を頂く場合に二種免許が必要となるのです。

ちなみに、飲み会の帰りにお世話になる運転代行を行う場合も二種免許が必要になります。

「二種免許」の種類

通常の運転免許に中型や大型といった種類があるように、二種免許にも車両の大きさや種類に併せた分類がございます。タクシー運転手に必要な資格は「普通第二種免許」ですが、バスの運転手であれば「中型第二種免許」や「大型第二種免許」が必要になります。中型と大型は乗車人数や車両の重要によって区分されています。

さらに二種免許の中にはマイナーな資格ですが、「大型特殊第二種免許」と「牽引第二種免許」がございます。

「大型特殊種免許」はクレーン車やショベルカーなどが該当しますが、そういった特殊車両を旅客目的で使用されることは少ないので、あまり実用性のある免許ではないようです。「牽引第二種免許」はトレーラーバスのために必要ですが、現在は西東京バスの「青信号」が唯一のトレーラーバスなので、こちらも実用性のあまりない免許です。

大型免許を所有していれば、中型二種や普通二種も兼ねることができるので、バスの運転手がタクシー運転手になる場合、そのままでOK、ということになります。

二種免許の受験資格

二種免許の受験資格は満21歳以上であり、第一種免許を取得してから3年が経過している事が条件です。免許取り消しなどにあっていた場合は、その停止されていた期間は除いた期間の累積となります。大型免許、中型免許、準中型免許、普通免許、大型特殊免許の第一種免許のうちひとつでも3年以上あればOKです。

また、視力は両目0.8以上片目0.5以上と第一種免許の両目0.7以上、片目0.3以上と比べて若干厳しくなっています。さらに立体感を図るための視力検査も行われます。他人の命を預かることにもなるのでこうした適性検査が厳しくなるのも納得ですね。

二種免許の学科試験

問題形式はマークシート式で全部で95問。(文章問題90問、イラスト問題5問)。文章問題が1問1点、イラスト問題が1問2点の合計100点満点の試験です。90点以上で合格です。一種の試験に比べ応用問題が多く、難易度も高くなっています。

また普通第二種と大型第二種、大型特殊第二種、けん引第二種の試験問題が同じであるため、タクシー運転手になりたくても、バスに関しての問題なども解く必要があります。ちなみに、他の二種免許を取得している場合は学科試験免除になります。

二種免許の技能試験

一種免許取得の時と同様に教習所内での試験と路上試験があります。第一種免許に比べ採点内容の基準は厳しく90点以上(一種免許の技能試験は80点以上)で合格となります。教習所内ではV字型の鋭角コースの旋回や縦列駐車、方向転換が出題されます。

二種免許取得に苦労する人は意外にも運転技術に自信のある方のようです。普段の運転でついてしまった癖によって不合格になってしまうケースも多いようです。もう一度基本的な運転技術を改めて見直すようにすることが必要です。

二種免許取得に必要な講習

二種免許取得に必要な上記の学科試験と技能試験に合格した後、応急救護処置講習旅客者講習という講習を受講する必要がございます。

講習名 主な内容 講習時間 料金
応急救護処置講習 ・応急救護処置の基礎知識
・応急救護の実技(心肺蘇生法、止血法等)
6時間 8,400円
旅客者講習 ・運転に係る危険の予測
・夜間や悪条件下での運転
・子供、高齢者、身体の不自由な方への対応
6時間 18,600円

参考:一般社団法人東京指定自動車教習所協会

二種免許取得期間と金額について

①自分で教習所に通って取得するパターン②二種免許取得制度があるタクシー会社に入社してから取得するパターンがございます。

①の場合、通いと合宿で多少前後しますが、220,000円~250,000円で7~10日ほどで取得可能です。
②の場合、費用を会社で全負担してくれるところがほとんどなので費用については心配することはありませんが、一定期間以上勤務しないと返済義務が発生するといった会社も多いです。多額の免許取得費用を負担してすぐに辞められては会社も利益が出せないので当然ですね。応募条件や面接などで確認しましょう。

「地理試験」について

東京・神奈川・大阪といった都市部でタクシー運転手になるためには地理試験に合格する必要があります。タクシー運転手はお客様を安全かつ迅速にお送りする必要があるため、営業区域内の地理について詳しくなければなりません。営業エリア内にある道路や交差点の名称などをはじめ、有名な建物の所在地などの知識が必要になります。このほか、目的地まで向かう際の最短ルートや、そのルートの運賃や所要時間なども正確に把握しておくことが必要です。

地理試験が必要な具体的なエリアについて以下のとおりです。

  • 東京都・・・23区と武蔵野市、三鷹市(23区は、別名特別区とも言われています)
  • 神奈川県・・・横浜市、川崎市、横須賀市、三浦市
  • 大阪府・・・大阪市、池田市、箕面市、茨木市、高槻市、摂津市、島本町、豊中市、吹田市、東大阪市、八尾市、守口市、門真市、堺市、高石市、泉大津市、和泉市、忠岡町

地理試験の内容について

地理試験の正式名称は「輸送の安全及び利用者の利便の確保に関する試験」であり、「指定のエリアに関する地理に関する内容」と「タクシー事業に係る法令、安全及び接遇」の二科目がございます。両方とも合格して初めてその地域でタクシードライバーとして従事できるようになります。

「指定のエリアに関する地理に関する内容」としては、地図で示された主要幹線道路を答えるものと地図で示された主要施設を答えるものが出題されます。応用問題として、主要施設と市区町村、駅との関係を問うものや、乗車地から降車地までの最短経路を問うものなどがあります。

「タクシー事業に係る法令、安全及び接遇」については、下記のような内容が出題されます。

  • 法令・・・道路運送法、タクシー業務適正化特別措置法、その他の関係法令に関すること
  • 安全・・・当該指定地域における交通事故の発生状況、交通事故の防止及び事故発生時の措置に関すること
  • 接遇・・・タクシーの運転者の基本的な心構え及び接遇に関する事項や高齢者・障害者等の乗車、降車等におけるタクシー運転者の対応に関すること

地理試験の試験会場について

タクシーの地理試験の開催場所は、各県のタクシーセンターにて実施しています。以下に東京、神奈川、大阪の地理試験会場についての詳細を記載します。また、大阪の地理試験の概要が変更になりタクシーセンターでの講習(4日間)を受講するのが義務付けられており、講習の最終日に地理試験を受ける流れになります。

東京都の地理試験会場について

施設名 公益財団法人東京タクシーセンター
住所 東京都江東区南砂7-3-3
開催日 月・火・金曜日(但し、休日、祝日及び12月29日から12月31日までと1月2日、1月3日を除く)
受付時間 「地域に係る地理」を受験される場合は午前10時まで
「法令、安全及び接遇」を受験される場合は午後1時まで
所要時間 各科目申請手続きから合格発表まで概ね2時間
受験料 各科目ごとに3,400円)
問題数 地域に関する地理の科目は40問中32問以上で合格
法令、安全及び接遇の科目は45問中36問以上で合格
合格発表 所要時間内に発表します
持ち物 受験料、運転免許書、筆記用具(鉛筆、消しゴム、ボールペン)
参考URL 公益財団法人東京タクシーセンター

神奈川県の地理試験会場について

施設名 一般財団法人神奈川タクシーセンター
住所 神奈川県横浜市中区日ノ出町二丁目130番地
開催日 月・金曜日(※月曜日は法令、安全及び接遇の試験のみ)
受付時間 「地域に係る地理」を受験される場合は午前9時~9時20分まで
「法令、安全及び接遇」を受験される場合は月曜日午後1時~1時20分、金曜日午後2時~2時20分
試験時間 各科目1時間
受験料 各科目3,400円
問題数 地域に関する地理の科目は40問中32問以上で合格
法令、安全及び接遇の科目は45問中36問以上で合格
合格発表 所要時間内に発表します
持ち物 受験料、運転免許書、筆記用具(鉛筆、消しゴム、ボールペン)
参考URL 一般財団法人神奈川タクシーセンター

大阪府の地理試験会場について

施設名 一般財団法人大阪タクシーセンター
住所 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目5番9号
開催日 事前に申込みが必要なので、タクシーセンターに要確認
受付時間 事前に申込みが必要なので、タクシーセンターに要確認
試験時間 各科目1時間
受験料 各科目3,400円
問題数 地域に関する地理の科目は文章問題40問(○×式:25問、選択肢式:5問、地図問題:10問)80点以上で合格
法令、安全及び接遇の科目は文章問題15問(○×式:10問、選択肢式:5問)80点以上で合格
合格発表 所要時間内に発表します
持ち物 受験料、運転免許書、筆記用具(鉛筆、消しゴム、ボールペン)
参考URL 一般財団法人大阪タクシーセンター

地理試験のポイント

試験問題は、基本問題25問、応用問題25問という構成です。前半の基本問題をなるべく全問正解できるようにするのが合格への近道です。

基本問題は、東京であれば6パターンの主要幹線道路、交差点図と主要施設図が用意され、必ずその中から出題されることが決まっています。この6パターン×2の12パターンの幹線道路、交差点、主要施設を完全暗記してしまい25点確実に得点できるようになってしまえば、応用問題は25問中7問正解すればよいことになります。

地理試験の初回での合格率は一般的に4割くらいと言われ、難易度の高い試験といえます。何度でもチャレンジできる試験なので、繰り返しトライして合格する方もたくさんいらっしゃいます。1度失敗してもあきらめずにチャレンジしましょう。

勉強方法としてはやはり暗記がポイントです。各タクシーセンターでは過去問題集が販売されていますので、ひたすら暗記に取り組みましょう。タクシー会社によっては入社後の研修として地理試験の勉強ができる会社もあるのでそういった研修を利用するのも一つの手でしょう。

暗記することはとても大変なことですが、お客様の行き先に最短ルートで案内できたり、効率的に流し営業ができるようになったりと実務に直結することなので試験のために、というより実務でどう活かしていくか、を考えて勉強を進めるとよいでしょう。

タクシー運転手に必要なスキルについて

タクシー運転手になるためには以下のようなスキルも大切なので試験勉強と併せて日々磨いていきましょう。

安全運転のスキル

当然のことながら運転技術は必要です。タクシー運転手に求められる運転技術は、安全運転であること。また、丁寧な運転であることです。事故を起こさないことはもちろんですが、急ブレーキや急発進も避けてください。なるべく車の揺れが少ない運転ができるとお客様の満足度も高くなるでしょう。運転が荒くならないように気を配り、お客様を不快にさせないよう心がけてください。コップに水をいれて零さないような練習も効果的かもしれませんね(笑)

接客のスキル

忘れてしまいがちですが、タクシー運転手は接客業です。接客のスキルも大切です。人と接するのが好きでコミュニケーション能力のある方、どんな人に対しても笑顔で明るく接することのできる方は、接客スキルが高いケースが多いでしょう。また、気配りができることも大事なスキルの1つです。些細なことであっても、常にアンテナを張って、お客様に対して丁寧に接することが大事です。

地図を暗記するスキル

タクシー運転手という仕事柄、地図を暗記できるスキルはあったほうがよいでしょう。タクシーにはカーナビが搭載されていることが多いですが、カーナビを入力している時間は意外とお客様のストレスになってしまうもの。やはり自分の走るエリアの地理には詳しいほうがよいでしょう。すぐに道を覚えられるスキルがある方はタクシーの仕事も難なくこなせるはずです。

いかがでしたでしょうか。ここまでタクシー運転手に必要な資格やスキルについて見てきました。タクシー運転手は努力次第で収入アップが見込める仕事です。ぜひタクシー業界で活躍してみてはいかがでしょうか。もし今、転職先を探しているのであればタクシードライバー・運転手の求人・転職ならドライバーズワークをご利用ください。

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