福井県のタクシードライバー求人

福井県下には、3つのタクシー営業区域があり、その中でも県庁所在地である福井市を含む福井交通圏に多くのタクシー会社があります。平成31年3月31日時点の福井県で事業許可を受けている法人タクシー会社数は54社、車両台数は878台、個人タクシーは101台となっています。現在、福井県タクシー協会は、JR西日本と連携して「駅から観タクン」というJR西日本の福井県内の3駅から、人気観光スポットを巡るのに手軽でお得なタクシー観光プランを用意しています。その他、同様の取組として、三方郡美浜町内のお好きな観光地をめぐるハートフル観光タクシーや若狭小浜の観光地をめぐる若狭小浜貸切観光タクシーがあります。福井県には、ラムサール条約登録地域、国宝建築や国の名勝、重要文化財・史跡等と多くの観光資源があることから、訪れる観光客にとって気軽で便利に利用できる観光タクシーの高い需要が期待できます。

令和3年10月1日時点の福井県の推計人口は760,779人 で、そのうちおよそ3分の1の26万人（令和2年12月1日時点）の人口が、県庁所在地の福井市内に居住しています。そのため、福井市内ではビジネスでの利用や、通院やショッピングなどの日常的な用事での利用の多さが見込めます。加えて、県内最大の歓楽街といわれる片町があることから、周辺都市から飲食を目的に訪れる際の利用や、夜の遅い時間まで飲食を楽しんだ後の帰宅時のタクシー利用があるので、乗客を獲得するのには魅力的なエリアといえます。

その他、福井県には東尋坊・三方五湖の景勝地をはじめ、国の重要文化財指定を受けている伝統的建築物、日本遺産に認定されている熊川宿を含む鯖街道などの貴重な遺跡・史跡など、全国的にも有名な観光地が数多くあります。また、日本海側最大級の海鮮市場「日本海さかな街」などは、季節の海の幸を求める観光客が連日多数訪れている状況です。なので、これらを巡る観光客を乗せる機会が多いので、県内の観光地についてはあらかじめ最新情報の収集をしておきましょう。

また、県内の観光地を巡る観光タクシーのプランも設定されており、福井市内のみならず、芦原温泉や敦賀などの他の県内エリアでの観光客による貸切り利用の需要もあることから、長時間の利用が期待できるエリアが点在しています。長距離を利用するケースとしては、県西部は観光地である京都府や琵琶湖のある滋賀県、県東部は金沢や能登半島のある石川県に隣接しており、必ずしも鉄道の利便性が高くないところもある状況から、ビジネスや日常利用、観光においても隣接する地域間移動にタクシーを利用する乗客を乗せるケースも期待されます。

【福井県のタクシー利用状況】
福井県は、比較的電車やバスなどの交通機関網が発達しているとまではいえず、運行本数自体もあまり多くありません。また、県内の高齢者人口の県総人口に対する割合が、令和2年1月時点で35%ほどと高いことから、ショッピングや通院などの日常の移動手段としてタクシーが使われているエリアとなります。その他、福井県は四季を通して様々なお祭りが開催されており、古くからあるお祭りの「みたま祭り」や「勝山左義長まつり」、「祇園祭り」などの開催時には、県内外から多くの観光客が訪れます。このように、乗客を獲得する機会が多くあることは、このエリアの魅力といえます。

【福井県のタクシー乗務員の収入】
福井県におけるタクシー乗務員の月収は、働き方や雇用条件の違いなどにもよりますが、Web上の求人情報サイトに掲出されている情報から、月給が概ね15万円から40万円ほどとなっています。給与形態も、固定給やインセンティブなど、会社によって様々。複数の求人情報があることからも、求人情報誌や求人情報サイトに出ている情報を精査し、自身の希望する条件とマッチするタクシー会社を選ぶことが大切です。参考までに、福井県のタクシードライバー（運転手）の平均月間給与は229,800円、賞与を含めた平均年収は2,822,300円となっています。
※ (一社)全国ハイヤー・タクシー連合会の調査による

福井県の主要な国道は、国道8号、161号、367号となります。この中で国道8号については、新潟県新潟市から福井県、滋賀県の琵琶湖東岸を経由して京都府京都市に至る一般国道で、福井県内各所で渋滞が発生している状況があります。それらの渋滞改善を目的として、福井県渋滞対策協議会において、継続的に対策についての協議と改善施策の効果の確認が行われています。ちなみに、福井県は世帯当たりの自動車保有台数が日本トップクラスで、建売住宅の自動車置き場が3台や4台あるケースも珍しくない状況です。このことは、公共交通機関であるバスや鉄道が走っていても、路線や運行時間の設定が必ずしも地域住民のニーズに合っていないことが一因と考えられています。

また、令和5年度末の開業を目指して建設中の北陸新幹線の駅が福井県下に5駅設置されます。県内を東から西へ貫くように運行されることになります。開業後、関西圏のみならず首都圏からのビジネス・観光客の多くが利用すると見込まれることから、タクシーの利用状況にも変化が訪れるきっかけになることが想定されます。

「越山若水」。「越山」は越前地方の緑が豊かな山の事を、「若水」は若狭湾へと繋がる渓流、水の流れの美しさのことを表した言葉です。これは福井県の魅力的な豊かな自然を端的に表している言葉とされています。そのような自然に育まれた、若狭牛、越前がにや若狭フグなど山の幸や海の幸に恵まれた土地で、これら食材を用いたグルメ料理を楽しみに、県外からの観光客が多く訪れています。また福井県は、古くは越前国と若狭国の2つの国からなり、江戸時代には越前敦賀・若狭小浜の2つの湊町は、北国と上方との間での米や手工業品などを輸送する物流の中継地点として発展し、経済的にも豊かな地域となったことが、現在でも多くの文化財が残っている一因といえます。

物流の拠点であった福井県の人々は、かつて「越前商人」と呼ばれ、商才に長けていたといわれています。そのことで、要領がよく、商売上手であることから「越前詐欺」と呼ばれることもしばしばあったようです。また、北国の人々に共通している粘り強く勤勉な雪国気質を持っていて、自己主張が強く、信念を持って行動するので、社長排出率は令和2年までの38年間、トップを維持しているという状況です。