なぜ二種免許費用のかからない求人が多いの?退職する際は返還が必要?

タクシードライバー(タクシー運転手)に必要な二種免許。その取得費用を負担してくれるタクシー求人は多くあります。どうしてタクシー会社が費用を負担してくれるのでしょうか?また、二種免許してから退職する際に起こるトラブルについても学んでいきましょう。
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二種免許の取得費用を負担してくれるタクシー求人が多い
普通自動車の運転免許には二種類あり、タクシー運転手としてお客様を乗せて、その対価としてお金をいただくという業務を行う場合、二種免許というものが必要になります。自家用で普通自動車を運転するために多くの方が取得する免許は普通自動車の一種免許です。二種免許を取得するには一種免許を取得してから3年経過している必要があり、取得には講習や試験を受けなければなりません。当然、二種免許を取得するには費用や日数が掛かります。
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一種免許を取得したときと同じように、自動車教習所を活用して通学や合宿で学科教習と技能教習を受け、運転免許センターに試験を受けに行く方法、もしくは直接運転免許センターに行って試験を受験する方法があります。この費用を負担してくれるタクシー会社が多くなっているのです。
普通一種免許を持っていれば採用してもらうことができ、研修の一環として二種免許を取得させてもらえます。その研修中には給料も支給されるというメリットがあります。
どうして免許取得費用を負担してくれるの?
本来なら二種免許を取得した状態で転職すべきではあるのですが、現状は二種免許を取得する前に雇ってくれるタクシー会社が多いです。その理由としてはタクシー運転手の人材が不足している会社が多いことが挙げられます。普通免許(一種免許)を持っていたとしても、二種免許を持っている方はそう多くはありません。
もし二種免許を持っていなければ応募できないとなれば、当然タクシー求人に応募してくる人材は少なくなってしまいます。タクシー業界だけの問題ではないのですが、売り手市場(求職者に対して求人が多数ある状態)の今、どこの会社も人材を求めています。
そうした背景がある中、幅広い層に募集かけ、1人でも多くの人材を獲得していくためにはタクシー求人に魅力を感じてもらう必要があります。その魅力の1つとして二種免許の取得費用を会社で負担したり、入社祝い金を支給したり、寮を作って住まいのサポートをしたりしているのです。
二種免許の取得にかかる期間は?
二種免許の取得にかかる期間は取得の方法によって異なります。合宿であれば最短8~10日程度で取得可能ですが、通学の場合は約20日が目安となります。
合宿の場合、教習所に一定期間滞在し密集したカリキュラムで教習を受けることができるため、短期間で集中的に学ぶことができます。取得までの期間が比較的短くなるので免許取得を急ぐ方には適しています。通学の場合は平日や週末に定期的に通学して教習を受けることができるため、自分のペースで教習を受けることができます。ただし、通学は日数がかかることから免許取得までの期間が長くなります。
二種免許の取得にかかる期間は個人の学習スピードや経験によっても異なるため自身の都合や目標に合わせた取得方法を選ぶことが重要です。
二種免許の取得が19歳から可能になる?
現状では二種免許を取得するための条件として、普通第一種免許を取得してから3年以上経過しないといけないというものがあります。普通第一種免許を取得できるのは18歳以上ですから、少なくとも21歳以上でなければ二種免許を取得できません。高校卒業したばかりの新卒だと3年間はタクシー乗務以外の業務をさせることになりますが、タクシー会社にはそれだけの余裕はなく、高卒採用は困難となっていました。
警察庁は2016年度から年齢制限の緩和を検討した結果、普通第一種免許を取得してから1年以上、年齢で言うと19歳以上でも免許試験合格後の教習プログラムを受講すれば、タクシーやバスの運転ができると判断しました。まだ、実施にまでは至っていませんが、近ごろ二種免許の受験資格が緩和されるでしょう。
退職をする際には費用を返還する必要がある?
二種免許を取得させてすぐに辞められる可能性もあります。先行投資をして免許を取得させたのに、退職して他の会社に転職されてしまえばタクシー会社としては手痛い損失となります。この免許取得後すぐに辞めることがトラブルとなり、タクシー会社が退職者に二種免許取得の費用の返還を求め、裁判で争った例もあります。結果で言うと、一定期間内に退職した場合には、退職者に対して免許の取得にかかった費用の返還が求められました。
ポイントは、タクシー会社が“退職を認めない”のではなく、“費用の返還を求めた”ことです。労働者の自由意思を拘束して退職を認めないというのは労働基準法第16条に反することになりますが、一定期間働けば返還義務がなくなる・期間内で退職する場合には返還するというように、退職の自由を認めていれば労働基準法に違反しないとの見解が優勢です。期間に関しては、2年間を目安にすると良いでしょう。
具体的には契約書に書かれていることが多いので、そちらを確認してください。
二種免許を自力で取得する場合の費用は?
教習所に通う場合の二種免許取得費用は、一般的に25万円から40万円程度とされており、これには教習料、試験料、教材費などが含まれます。教習所では合宿と通学の2種類の取得方法がありますが、合宿の場合は20万円前後が相場となっています。
また、既に他の免許を持っている場合や経験によっても費用が異なることがあります。特に大型、中型、準中型免許を持っている場合、二種免許への切り替えにかかる費用が抑えられることがありますので事前に詳細を確認することが重要です。
ちなみに、免許試験場での一発試験の受験料は約4万円程度ですが、こちらは合格率が非常に低くなっています。そのため、複数回試験を受けることを考慮すると教習所に行って取得する方法が確実性が高く費用を抑えられる可能性があります。
二種免許を持った状態で入社するメリットもある
免許の取得費用を会社が負担してくれることが多いので、免許取得者は損なのではないか?と感じるかもしれませんが、二種免許を取得した状態で入社することにはメリットもあります。例えば、費用返還の縛りがないことです。費用面ではいつでも退職できると思えるので、少し精神的に楽かもしれません。また、二種免許を持っている方の場合は、入社祝い金を多くもらえることがあります。入社祝い金に関して詳しくは次の記事をご覧ください。
関連記事 タクシー求人の入社祝い金とは?なぜ入社するだけでお金がもらえるの?
二種免許の取得に関してはタクシー会社が負担してくれる求人が多くあります。その他にも、入社祝い金や住まいのサポートなどの特典を用意しているタクシー会社も多いです。ただ、どの特典を用意しているかはタクシー会社によって異なります。求人を探す際にはこうした特典も選ぶ基準の1つとしても良いのではないでしょうか。それでは早速、タクシードライバー・運転手の求人を探していきましょう。
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